森井夏穂のセリフ450行を分析して彼女を知りたい

この記事は、当サイトで行われている「センチメンタルグラフティアドベントカレンダー2018」の第20日目の記事です。

センチメンタルグラフティ アドベントカレンダー20日目を担当します、かわせです。よろしくお願いします。

沢渡ほのかの住む北海道在住です。
私の職業がビッグデータを格納する基盤を設計したりデータ分析するのが主なので、今回は森井夏穂のセリフをDeepLearningで分析した結果から彼女を見ていきたいと思います。

私と森井夏穂

なぜ夏穂のセリフ分析をするのかという話ですが、20年前中学生だったころから推しです。

さすがにもう大人になって妻子もいるので、当時の自分みたいな気持ちにならないかなと思っていました。
最近シシララTVやこの分析のためにセリフをメモする際に彼女ともう一度向き合って、自分の気持ちが中学生のときから何も変わっていなかったです。

このセリフが森井夏穂役の満仲由紀子さんの声も相まって、抱きしめてあげたい感がすごいですよね。
可愛すぎだろ……

そんな可愛すぎな森井夏穂を彼女のセリフから見ていければと思います。

分析にあたって

今回はゲーム『センチメンタルグラフティ』のみの分析です。2やドラマCDなどのセリフは対象外としています。
手元に森井夏穂の全セリフを持っていなかったので、色々なところから書き起こしました。
根幹となるイベントと、通常デートで約450のセリフを対象としています。

今回の分析はSkip-Gramモデルを使った分析となります。
細かい説明については以下サイトを見ていただければと思います。

超ざっくり言うとこの分析をすると「森井夏穂」という言葉と同じ意味を持つ言葉を探し出すことができます。
また「森井夏穂」=「走る」+ ??? のように「走る」という言葉と何を組み合わせると「森井夏穂」になるのかということを探し出すことができます。

まずこのモデルでの分析を実施する前に形態素解析をおこなって、分かち書きを作るところから始めます。
形態素解析は「すもももももももものうち」を「すもも」「も」「もも」「も」「もも」「の」「うち」と品詞別に分解することです。
分かち書きは「すもももももももものうち」を「すもも も もも も もも の うち」と区切り別にスペースを空けていくことになります。

センチメンタルグラフティは遠距離恋愛

夏穂のセリフを今回、名詞と動詞と形容詞だけ抽出しています。
まだ、その単語ひとつでは意味をなさないワード(ストップワード。例:「する」「いる」)やゴミのワードを除去しています。
私が今回抜いてきた範囲だけだと約600語使われているみたいですね。

その600語の頻出単語トップ10は以下です。

「私」と「あなた」についてはこのゲームのジャンルがジャンルだけにそりゃそうだよなって思います。
3位の「来る」も主人公がヒロインたちの街に行く物語なので、彼女たちにとっては「来る」になるのは納得です。

「今度」や「嬉しい」ってワードもこのゲーム特有な感じを受けます。なんとなく夏穂固有のワードではないように思えます。
彼女たちの街に来てくれるから「嬉しい」。「今度」会ったときに何をするか、どこに行くか。
遠距離恋愛的なニュアンスを強く感じますね。

「走る」あたりは夏穂っぽいですかね。陸上部なので。

森井夏穂はなぜ「走る」のか

Skip-Gramモデルを使った分析で夏穂の「走る」という言葉の真意を見てみたいと思います。

このあたりから夏穂のストーリーがだいぶネタバレするので、気になる人はここからはスルーしてください。
(さすがに20年経ってるゲームに対してネタバレを気にする人はいないように思えますが)

上で書いたようにSkip-Gramモデルで、夏穂のセリフから「走る」という言葉と似た単語を探し出しています。
つまり「走る ≒ ???」となり、彼女の走る理由が見えてくるようになります。
以下が結果です。

類似度が1に近いほど「走る」に近い言葉になります。

これを見ると「渡す」や「心」「気持ち」「バトン」など、夏穂ストーリーの根幹にかかわるワードが分かります。
ここから見ても夏穂が走る意味は、あの小学5年生のときのリレーにあったのだと思っていいと思います。

「好き」というワードだと

やっぱりギャルゲーだもの、この要素も調べないとだめだろってことで以下のような結果になりました。

「あなた」が入っているところでもう大満足しましたw
そのほかにも「食べる」や「走る」があって夏穂の感じがすごく出てますね。
「自分」や「私」が出ているのは自分に自信があるってことなんでしょうかね?

森井夏穂はあなたを失うとどうなるのか

最後に同分析で夏穂が主人公を失ったとき、「走る」ということに対してどう思うのかを調べてみたいと思います。
「「走る」-「あなた」≒ ???」ということですね。
『センチメンタルグラフティ2』にかかわる要素でもありますね。
以下結果です。

除去しきれなかったゴミが多少残っていますが、「無理」や「心配」などネガティブワードが出てますね。
それだけ夏穂にとっては主人公が走るための原動力になっていたのだと思います。

さいごに

というわけで森井夏穂のセリフを分析してみました。
彼女が主人公のことを強く思っていることが感じられるいい分析でした。

もう少しinput量を増やしたり、12人全員を対象にしてゲーム『センチメンタルグラフティ』の特徴的な単語を出せればもっと面白いですね。

『センチメンタルグラフティ』は自分にとってすごく思い入れがある作品で、この作品がなければオタクになることもなかっただろうし、ラジオを聞く習慣も『センチメンタルナイト』がきっかけでした。
意識せず子供の名前に「ほのか」とつけたりと、いろいろな意味で影響を与えている作品だと思います。

そんな思い入れのあるタイトルの20周年イベントに参加できること嬉しく思います。

もしこの分析で『センチメンタルグラフティ』に興味がわいた人は、是非プレイステーションのゲームアーカイブスでプレイしてみてください。
きっと森井夏穂が好きになります!

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