センチメンタルグラフティ トレーディングカード奮闘記

この記事は、当サイトで行われている「センチメンタルグラフティアドベントカレンダー2018」の第11日目の記事です。
◆話をしよう
◆あれは今から36万・・・いや、1万4000年前だったか
◆まぁいい、にしきおにとってはつい昨日の出来事だが
◆君たちにとっては多分20年前の出来事だ。

◆それには106通りのカードがあるから、なんて呼べばいいのか
◆確か店頭の表記では、トレーディングカード

注釈:◆がついている文言はゲーム『El Shaddai: Ascension of the Metatron』より引用し改変したものである。

主戦場は聖地として登場する大阪府の『天王寺』。
…実に6日間にも及ぶ、長い戦いの始まりの地でもあった。

いつもと同じように天王寺周辺のゲームセンターとか本屋を巡っている時に偶然に発見した。
ゲーム系の雑誌で追いかけようと決めていたゲームの絵が目に飛び込んだのだ。

後にーー
センチメンタルジャーニーファイナルキャラクターコレクションBOX発売記念イベントで推しキャラの森井夏穂の声優である満仲由紀子嬢を迎えたあべのベルタアニメイト店の、すぐ傍にあるマニアックな物を色々取り扱っていた福屋書店にそれはあった。

天板にゲーム絵のえみる・晶・妙子。
正面上段にここまひ氏のSDキャラ、下段にはゲーム絵のほのか・美由紀・若菜。
右側面上段には校章、下段にはゲーム絵のるりか・優・真奈美。
左側面上段には校章、下段にはゲーム絵の夏穂・千恵・明日香。
裏側上段にはロゴ、下段にはカードのリスト。
ピンクを基調とした直方体、全106種類と文字が刻まれた箱。

『センチメンタルグラフティ トレーディングカード』だった。

1日目

◆そんなBOX数で大丈夫か?
◆大丈夫だ問題ない

就職して2年目、資金はある。
追いかけようと決めたゲーム。
迷いはなかった。

BOXを2つを意気揚揚とレジに差し出し人生初のトレーディングカードを購入した。
いつもなら帰宅途中でゲームセンターに寄り対戦ゲームをするのだがこの時ばかりは玩具を買ってもらった子供のように早く開けたいという欲求に勝てなかった。

2BOX、それが多いのか?少ないのか?
1BOXに12枚のカードが封入された袋が15パック入っている
すなわち、1BOXに180枚のカードを手にすることができる計算だ。

それが2BOXなら 360枚。
この時はこれくらいあれば全106枚くらい揃うだろうと思っていた。
その仕様すら知らずに……

◆人が持つ唯一絶対の力。それは自らの意志で進むべき道を選択することだ。
◆お前は常に人にとって最良の未来を思い、自由に選択していけ。
◆さぁ・・・行こう。

BOX正面に、私の思いあなたに届くかしら…と書かれたキャッチコピー。
その少し上にミシン線があり、店頭陳列用の開け方ができるが、ミシン線は無視して私は普通に上蓋を開けた。
箱自体も保存しておきたいという心理がそうさせたのだ。

BOXから1番手前のパックを取りだした。
銀色の袋に印刷された12人の少女達の笑顔が目に飛び込んだ。
ここでやっと甲斐智久氏の描いた彼女たちに出会えたのだ。

振るえる手を抑えるため深呼吸をひとつ。
パックにハサミを添えてカードを傷つけないように袋上部を一気に切り飛ばした。
そこに見える12枚のカードがついに、私の前に姿を現した。

<1パック目>
既存のイラストだが丁寧に構成されたカードだった。
心を躍らせながらカードに刻印された番号をBOXの裏面に従い並べた。

<2パック目>
同じように既存イラストのカード、被ることはなく24枚のカードが並んだ。
トランプの7並べをしているようで目の前にカードが広がっていくのに心は躍っていた。

<3パック目>
取り出し時に今までに一度も見たことのないイラストが目に飛び込んだ。
チェック模様のヘアバンドとお揃いの柄の服で化粧をしている少女。

カード番号 SP:08

遠藤晶のスペシャルカード。
紛うことなき甲斐智久氏によるものだった。

時間を忘れまじまじと見続けた。
裏は一面がメタリックで中央にロゴがあしらわれており高貴なオーラを纏っていた。

ノーマルカードはこの頃からちらほらと被りだすが、そんなことは些細なことで
99.9%はスペシャルカードに心が傾いていた、早く別のキャラのイラストが見たいと。

これ以降のスペシャルカードが出たパック数はほとんど覚えていないが
スペシャルカードを入手した順番を記したメモをもとに私の戦いを記していくことにする。

1日目の ─開封の儀─

BOX 01:【遠藤】【保坂】【松岡】
BOX 02:【永倉】【杉原】【沢渡】

1日目にして、スペシャルカードの半数を揃えて、興奮を抑えられなかったが、2BOX開けた。
その結果、ノーマルカードですらコンプリートできておらず、スペシャルカードはBOXに3枚しかないということがわかった。
12人揃えるには、最低でも4BOXが必要だった。


【1日目の結果】
沢渡● 安達× 永倉● 星野× 保坂● 山本×
綾崎× 森井× 杉原● 七瀬× 松岡● 遠藤●


2日目

◆ああ。やっぱり・・・今回も駄目だったよ。
◆あいつは話を聞かないからな。

2日目も同じように2BOX購入して開封の儀を始める

2日目の ─開封の儀─

BOX 03:【保坂】【杉原】【森井】
BOX 04:【星野】【松岡】【安達】

1枚目、2枚目とスペシャルカードが被ってコンプリートの道を阻まれ沈みかけた心を、3枚目のスペシャルカードで一気に取り戻した。
見たくて見たくてしょうがなかった推しキャラである森井夏穂のスペシャルカードだった。

20年愛し続けているセンチメンタルグラフティの一番好きなイラストをあげるならば、この緑色の服とスパッツにリボン姿でストレッチしている夏穂である。
それほどこのカードを見た時に受けた衝撃は計り知れないものだった。
ノーマルカードも全て揃い、残りスペシャルカード3枚まできた。


【2日目の結果】
沢渡● 安達● 永倉● 星野● 保坂● 山本×
綾崎× 森井● 杉原● 七瀬× 松岡● 遠藤●


3日目

◆にしきお、そのBOXで大丈夫か?
◆一番いいのを頼む!

3日目も同じように2BOX購入した。

店員さんから「まだ揃わないですか?」と唐突に話しかけられた。
3日連続で2BOX購入したことで顔を覚えられていたのだ。

そして重大な情報を耳にした。
「この店の在庫はそれで最後なんですよ、次の入荷は未定なので揃わなかったら他の店で探して下さい。ちなみに本当の発売日は今日なんでまだ大丈夫だと思います。」

そう、私は2日も早くトレーディングカードを入手していたのだ。
しかも「人気作品のトレーディングカードは発売日後は店頭から無くなるのが早い」という極めて重大な情報も入手できた。

3日目の ─開封の儀─

05:【沢渡】【綾崎】【遠藤】
06:【森井】【七瀬】【安達】

若菜と優のスペシャルカードを入手できたもののコンプリートには届かなかった。
残りあと1枚。

SP:03 山本るりか

この最後の1枚のスペシャルカードを巡る戦いが戦場を変えて繰り広げられることになるのだった。


【3日目の結果】
沢渡● 安達● 永倉● 星野● 保坂● 山本×
綾崎● 森井● 杉原● 七瀬● 松岡● 遠藤●


4日目

◆神は言っている、ここで死ぬ定めではないと。

発売日を迎えてしまったことで、主戦場にしていた天王寺近辺の店舗では購入できる店がなくなっていた。
実際に福屋書店以外で見たのは旭屋書店でのパック販売くらいだった。
午前中にはBOXは売り切れとなる人気商品となっていて天王寺近辺からはトレカは消えていた。

そして、禁断の地『日本橋でんでんタウン』へ足を運ぶことになった。

当時はトレーディングカードなどのグッズはアニメイトや雑貨を取り扱っている本屋などが圧倒的に多かったため天王寺近辺の方が手に入れやすかったのだ。

日本橋でんでんタウンがなぜ禁断の地なのか。
上新電機、ソフマップ、スタンバイといった大型店舗は家電やゲームにはめっぽう強かったが、現在とは違い雑貨類は取り扱ってすらいなかったのだ。
トレカの販売の先駆けとなる「ホビーランドぽち」にもまだセンチのトレカはなく買取表にも名前すらなかった。
では、どこに求める品があるというのか?

それは、大型店舗に挟まれたしなびた雑居ビル群の中にあった。

雑居ビルの一室が店舗になっていて18禁のPCゲームやビデオを取り扱っている店が大半を占めている中に家庭用ゲームを発売日前に販売する店舗もありその中にグッズや玩具などを取りそろえている店がちらほらとあった。
ただし1ヶ月もすれば移転や別店舗になることが多く雑居ビル群の中を足で回る羽目になるのだ。
そんな中それは昼間でも薄暗い店舗にひっそりと置かれており2BOX入手することに成功した。

4日目の ─開封の儀─

1箱目
07:【保坂】【安達】【綾崎】

スペシャルカードにるりかを見ることはなく終了した。
この時点でノーマルカードも2コンプしていた。

2箱目
08:【星野】【沢渡】

!!!!!!!!!!!!????????

1BOXにスペシャルカードは3枚の神話がここに来て崩されることになる。
15パック目を開けた時にスペシャルカードが無いことに落胆したことは今でもはっきりと覚えている。
友人達の分を含めて都合30BOXくらい開けたのだが3枚入ってなかったのはこの箱だけだった。


【4日目の結果】
沢渡● 安達● 永倉● 星野● 保坂● 山本×
綾崎● 森井● 杉原● 七瀬● 松岡● 遠藤●


5日目

◆神は言っている、全てを揃えろと。

5日目は、禁断の地でもBOXを発見するのは困難だった。
色々な店を梯子していた時に立ち寄ったホビーランドぽちにスペシャルカードが並んでいた。

販売価格:ほのか、真奈美、若菜の御三家は12,000円
3枚で12,000円ではなく各1枚でこの値段だった。

店舗に張られた買取表にも御三家は5,000円その他3,000円となっていた。
想像を絶する値段がついていた。

1BOX買ってスペシャルカードを3枚とも売れば…………錬金できることになる。
しかし、どこを探してもBOX販売は無く錬金することはできなかった。

店頭販売の棚にもるりかは無かった。
明日香や晶も見られなかった。
その日は禁断の地を根こそぎ探索し、何とか1BOXを手に入れることができた。

5日目の ─開封の儀─

09:【森井】【遠藤】【永倉】

ここに来てもるりかは出ない。
店頭でも見ない、るりかは存在しないのではないかという猜疑心だけが膨らんでいくのだった。


【5日目の結果】
沢渡● 安達● 永倉● 星野● 保坂● 山本×
綾崎● 森井● 杉原● 七瀬● 松岡● 遠藤●


6日目

◆いいんじゃないかな。
◆にしきおも良くやってくれてるしね。
◆いや、君の頼みは断れないよ。神は絶対だからね・・・。

私の心をポキンとへし折る出来事が、この日に起こった。

友人から「こっち(京都)のショップにあるから買って行くわ」という電話が入った。
日本橋のマクドナルドで待ち合わせをして友人が来るのを待った。

既に天王寺・日本橋の全ての店舗からトレカはなくなっていた。
友人が到着するとビッグマックとポテトの油に汚れた手を洗い友人の入手したBOXを開けることにした。

ここで、最大の壁が立ちはだかった。

1枚目
チェック模様のヘアバンドとお揃いの柄の服で化粧をしている少女。
これがこのBOXで始めに引いたスペシャルカード。

2枚目
チェック模様のヘアバンドとお揃いの柄の服で化粧をしている少女……

そして3枚目
チェック模様のヘアバンドとお揃いの柄の服で化粧をしている少女…………

そう、このBOXには遠藤晶のスペシャルカードしか入っていなかった。
皮肉にも一番最初に引いたスペシャルカードに心を折られることになろうとは………
「晶3枚かよ」少し強めに言葉を発してしまった。

…と、ここで、奇跡がおきた!

「もしかしてセンチのトレカですか?よかったらダブっているSPの交換しませんか?」
見知らぬ青年がそう話しかけてきた。

しかし彼のダブっているスペシャルカードには、るりかはいなかった。
ここにきても山本るりかには巡り会えないのか…

青年が落胆した様子に気づいたのか「何が欲しいんですか?」と聞いてきた。
こちらが喉から手が出るほど欲しいカードが『SP:03 山本るりか』だと告げると、おーいと友人を呼び寄せる。

にしきお →  晶  → 青年
にしきお ← 真奈美 ← 青年

にしきお →  晶  → 青年の友人
にしきお ← るりか ← 青年の友人

この交換で私を含む3人がコンプリートした。
彼ら曰く、日本橋でんでんタウン近辺での切り札は御三家ではなく『晶』だったらしい。

ーーその日のホビーランドぽちの販売価格は、御三家各9,000円 晶・明日香12,000円 その他3,500円だった。


こうして商品名の通りトレーディングすることでコンプリートを迎えることができた。
初めて買ったトレーディングカードへの思い入れは強く20年経った今でも宝物になっている。

この経験から同じ仲間に話しかけて交換するというスキルを身に着けポスタードリームというもので威力を発揮することになるのだが、別の機会に話すことにします。ではまたどこかで!

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