その変化が僕たちに圧倒的な体験をさせた「永倉えみる」というコンテンツ【永倉えみる生誕祭に寄せて】

本日7月20日は、仙台の電波オカルト娘として認知されていることでしょう、永倉えみるの誕生日です。
おめでとうございます!

本日は「私のもとへ逢いに来て」「ウルトラesp」「Ribbon」「Wonderland」をヘビーローテーションが課題曲ですよ。

えみる語が私達にもたらしたもの

永倉えみる(以下えみる)といえば、語尾に「りゅん」をつける「えみる語」が一番印象的だろう。
作中本人も「えみりゅん」と自分のことを称している。
センチファンの間でもこの通称は定着しており、センチメンタルグラフティを語る上でこの「えみる語」の存在は外すことのできないものとなっている。

ただ、えみるがいわばセンチメンタルグラフティにおける「電波娘」として、この「えみる語」を挙げることについては筆者は「自己肯定としての言語開発」をしているのだということを提言したい。

オカルト好きも独特な感性もほとんど関係なく(事実、思考は大変優秀である)、主人公(つまり運命の人)と再会したときに自分が昔の自分と同じようにあるために、強烈なキャラクターを作らなければならないという深層での意識が働いた結果なのだと筆者は思う。

小説「約束」を読んでもらえればわかるのだが、実際のところであったときにはこの「えみる語」は開発されていない。
センチ2では、もう運命の人(ここでは心許した人)に二度と会えないので「えみる語」を封印している。プレイするにつれ心を溶かすえみるの、時折無意識に出る「えみる語」に目頭が熱くなったのは筆者だけではないはずだ。

よく考えると深いかもしれない「えみる語」は、オリジナルの語尾として強烈なインパクトを我々に与えてくれた。
それは他に真似のできないコンテンツであることは、他に使う者のいないことからも明らかだ。
ゲーム発売前後の当初は嫌悪した人も多いかもしれないが「続ければモノになる」という体験を、今我々に教えてくれたのだと思う。

ハスタ語にもあった…?
こっちが元ネタだよ!

あどけなさの中に垣間見える「大人」の声色

えみるの声優は言わずもがな現在はAiMとして活動されている前田愛さんだ。
デジモンアドベンチャーに出演され、エンディングで流れた「I wish」にいたく感動したのが昨日のことのように思い出されます。

さて、センチメンタルグラフティの声優の中でも抜群に歌唱力のあったのは前田愛(AiM)さんでした。
初めてえみるのキャラソン「私のもとへ逢いに来て」を聞いたときは、驚きを隠せませんでした。あの「えみる」の声を当てている人とは思えない、と。

そんなギャップもあってでしょうか。
えみるのセリフを聞いていると、なにか「大人っぽさ」を感じるようになりました。
自己肯定をするために抑えていた本来の自分を、そこから醸し出すかのように。

また、2になるとその声色は如実に実を結び、キャラクターに深みを出しました。
辛さから逃避するために仮初の自分を封印し、さらに上書きする。
永倉えみるという人格を表現するのはとても難しいことだったとおもいます。

前田愛(AiM)さんの演技は本当に素晴らしかったと思います。
そして前田愛(AiM)さんのキャスティングを決定した人は、本当にいい仕事したんじゃないかと思います。

形が変わることが図らずして主題になる

センチメンタルグラフティならびに永倉えみるのエピソードの中で、変化していくものがあります。

現実

  • 20年たっての聖地の閉鎖や移転、改装による変化。

エピソード

  • ラムネ瓶をタイムカプセルとして当時の旧校舎に隠し、その旧校舎が取り壊されようとする、変化。
  • えみる語等によるキャラクターの変化。
  • 主人公との決別と心境の変化。

それが永倉えみるならびにそのエピソード、おいてはセンチメンタルグラフティ全体を後からでも自分が評価するポイントのひとつになっています。

2011年3月、東日本大震災が起こり、東北地方では大変な被害を受けました。
当時から筆者の住んでいる地域は大阪だったため、仕事中にただただ津波で街が飲み込まれれいくのをテレビでみるだけでした。
えみるの聖地となる仙台ならびに周辺地域においては、その形をかえてしまったところもあるのではないでしょうか(市内はわりと無事だったようですが)。

これまで間接的な支援しかできなかったのですが、先日大阪でもあった地震により、大規模ではなかったものの交通が麻痺したりと災害の怖さを身をもって体験した、ということもあり、絶対に訪問しなければという思いが強くなったので、ぜひ訪問した際にはその変化を肌身に感じでこようと思っています。

アニメ「センチメンタルジャーニー」ではエピソードの最後ですでに旧校舎は取り壊されてしまいましたが、ゲームでは主人公と再会したときにはまだ取り壊しは行われていません。
しかしながら、いずれ取り壊されるであろうこの校舎のことを思うと、少し他人事ではありませんでした。(自分のエピソードに関しては別の記事で書こうと思います)

えみる語と2のエピソードに関しては言わずもがな。

こうした「変化」に関する事柄のエピソードが、筆者の体験と重ねることができるのはとても貴重な体験で、それこそ運命と感じざるを得ません。
こういった事柄がえみるを好きでいられる秘訣なのではないかと感じるのです。


さて長くなってしまいましたが、えみると、そのエピソードについて少し語るとともに、あらためて永倉えみるの誕生日をお祝いしたいと思います。

また、この日にジャーニーの上映会をかぶせてきたサンライズさんに勝手に感謝です!
ぜひえみる回を上映してください!僕行けませんけど!

それでは本日は「永倉えみるの誕生日」というのを踏まえつつ、素敵な一日をお過ごしください。

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